年末調整の日本語:会社から渡される書類と、書くときの言葉
日本で働く外国人の方へ。秋に会社から渡される年末調整の書類を読むための、日本語のページです。
「年末調整(ねんまつちょうせい)」は、1年間に給料から引かれた所得税を、年の終わりに会社が計算し直して、正しい金額にそろえる手続きです。国税庁は「源泉徴収された税額の年間の合計額と、年税額を一致させる精算の手続」と説明しています。秋になると、会社から何枚かの申告書(しんこくしょ)が配られます。このページでは、その書類の名前と、書くときによく出る日本語をまとめました。
このページの要点
- 年末調整の対象は、原則として、会社に「扶養控除等申告書」を出している人です。給料が2,000万円をこえる人などは対象になりません。
- 家族がいない人も「扶養控除等申告書」を出します。出さないと、高い税率で税金が引かれます。
- 海外に住む家族を扶養にするときは、家族だと分かる書類と、お金を送った書類が必要です(日本語の翻訳も必要)。
会社から渡される書類の名前
令和8年(2026年)分の年末調整で使う主な書類です。会社によって、紙ではなくパソコンやスマートフォンで入力することもあります。
| 書類の名前 | よみ | English/何のための書類か |
|---|---|---|
| 扶養控除等(異動)申告書 | ふようこうじょとう(いどう)しんこくしょ | Application for Exemption for Dependents. 家族(扶養親族)の情報を書きます。家族がいない人も出します。 |
| 基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書 | きそこうじょしんこくしょ けん はいぐうしゃこうじょとうしんこくしょ けん とくていしんぞくとくべつこうじょしんこくしょ けん しょとくきんがくちょうせいこうじょしんこくしょ | Application for Basic Exemption, etc. 4つの申告書が1枚になっています。自分の所得、配偶者などについて書きます。 |
| 保険料控除申告書 | ほけんりょうこうじょしんこくしょ | Application for Deduction for Insurance Premiums. 自分で払った生命保険料・地震保険料・社会保険料などを書きます。 |
| 住宅借入金等特別控除申告書 | じゅうたくかりいれきんとうとくべつこうじょしんこくしょ | Application for Special Credit for Loans, etc. Related to Dwelling. 住宅ローンがある人の2年目からの書類です。1年目は確定申告をします。 |
「扶養控除等申告書」は、その年の最初の給料をもらう日の前の日までに会社に出すものです。そのため年末に、今年(令和8年分)の書類と、来年(令和9年分)の書類を一緒に配る会社もあります。書類の上にある「令和○年分」を、先に確かめましょう。
書類によく出る言葉
| 言葉 | よみ | 意味(English) |
|---|---|---|
| 控除 | こうじょ | 税金を計算する前に、金額から引くこと(deduction / exemption) |
| 源泉徴収 | げんせんちょうしゅう | 会社が給料から税金を先に引いておくこと(withholding) |
| 扶養親族 | ふようしんぞく | あなたが生活を支えている家族(dependent relative) |
| 配偶者 | はいぐうしゃ | 夫または妻(spouse) |
| 合計所得金額 | ごうけいしょとくきんがく | 1年間の所得を合わせた金額(total amount of income) |
| 異動 | いどう | 書いた内容が変わること。家族の数が変わったら「異動申告書」を出します(change) |
| 居住者・非居住者 | きょじゅうしゃ・ひきょじゅうしゃ | 日本に住んでいる人・日本に住んでいない人(resident / non-resident) |
| 親族関係書類 | しんぞくかんけいしょるい | あなたの家族だと分かる書類(documents relating to relatives) |
| 送金関係書類 | そうきんかんけいしょるい | 家族にお金を送ったことが分かる書類(documents relating to remittance) |
| 証明書類 | しょうめいしょるい | 保険料を払ったことが分かる書類。保険会社から届く「控除証明書」など(certificate) |
書くときの順番
- 「令和○年分」と書類の名前を確かめる今年の分か、来年の分かを先に見ます。
- 家族を「日本に住む家族」と「海外に住む家族」に分ける海外に住む家族は、別に書類が必要です(下の表)。
- 保険料の証明書類をそろえる生命保険料や地震保険料は、保険会社から届く証明書類を一緒に出します。
- 分からない欄は、空けたまま会社の担当者に聞く想像で書かず、どの欄が分からないかを伝えます。
海外に住む家族を扶養にするとき
国税庁のリーフレット「非居住者である親族について扶養控除等の適用を受ける方へ」(令和7年6月)は、扶養控除に必要な書類を、家族の年齢などで次のように分けています。
| 海外に住む家族 | 扶養控除等申告書を出すとき | 年末調整のとき |
|---|---|---|
| 16歳以上30歳未満、または70歳以上 | 親族関係書類 | 送金関係書類 |
| 30歳以上70歳未満で、留学のため日本に住所がなくなった人 | 親族関係書類と留学ビザ等書類 | 送金関係書類 |
| 30歳以上70歳未満で、障害者 | 親族関係書類 | 送金関係書類 |
| 30歳以上70歳未満で、あなたからその年に生活費・教育費を38万円以上受けている人 | 親族関係書類 | 38万円送金書類 |
| 30歳以上70歳未満で、上のどれにも当たらない人 | 扶養控除の対象になりません | |
- 書類が外国語のときは、日本語の翻訳も必要です。
- 親族関係書類は、家族のパスポートの写しを除いて、原本を出すか見せる必要があります。
- 家族が何人かいるときは、一人ひとりにお金を送る必要があります。配偶者にまとめて送ったお金は、子どもの送金関係書類になりません。
- 知り合いに頼んで現金を渡した場合は、送金関係書類がないので、扶養控除を受けられません。
- 同じ家族に年3回以上送ったときは、明細書と、その年の最初と最後に送ったときの書類を出す方法があります(出さなかった書類は自分で保管します)。
配偶者控除・配偶者特別控除・特定親族特別控除・障害者控除にも、それぞれ必要な書類があります。リーフレットの表で確かめてください。
会社に聞くときの日本語
印刷して使うチェック
- 書類の「令和○年分」を確かめました。
- 日本に住む家族と海外に住む家族を分けました。
- 海外の家族の書類(翻訳を含む)をそろえました。
- 保険料の証明書類をそろえました。
- 分からない欄を、会社の担当者に聞きました。
よくある質問
家族がいなくても、扶養控除等申告書を出しますか?
はい。国税庁は、扶養親族などがいない人も出す書類だと説明しています。出さないと、税額表の「乙(おつ)」欄が使われ、出した場合より高い税率で税金が引かれます。
海外に住む50歳の親を、扶養にできますか?
国税庁のリーフレットでは、30歳以上70歳未満の家族は、留学で日本に住所がなくなった人、障害者、その年にあなたから生活費・教育費を38万円以上受けている人のどれかに当たるときだけ対象になります。必要な書類は上の表で確かめてください。
年末調整で受けられない控除はありますか?
あります。たとえば住宅ローンの控除(住宅借入金等特別控除)は、最初の年は確定申告で受け、2年目からは年末調整で受けられます。自分に当てはまるかは、会社の担当者や税務署に確かめてください。
このページは、年末調整の書類を読むための日本語の説明です。税金の計算や、あなたが控除を受けられるかの判断はしていません。会社の担当者か税務署に確かめてください。金額や決まりは変わることがあります。
出典
- 国税庁「年末調整がよくわかるページ(令和8年分)」
- 国税庁「給与所得者(従業員)の方へ(令和8年分)」:年末調整とは・対象・各申告書・「乙」欄
- 国税庁「各種申告書・記載例(扶養控除等申告書など)」:令和8年分・令和9年分の様式
- 国税庁「非居住者である親族について扶養控除等の適用を受ける方へ」(令和7年6月):海外に住む家族の書類(英語・中国語・ポルトガル語・スペイン語・ベトナム語・フィリピノ語版はこちら)
- 国税庁「About kinds of deduction for 2026 (For employment income earner)」(英語):書類の英語名
関連ページと最終確認日
給与明細の読み方の日本語 / 住民税の日本語 / 確定申告の日本語 / 会社の社会保険の日本語
このページの公式の案内は、2026年10月22日に確認しました(最終確認日:2026年10月22日)。手続きの前に、最新の案内を確認してください。